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【私を支える魔法の言葉】
すべてに感謝

シンガーソングライターの大垣知哉が「今、会いたい輝く女性」を取材し、人生の支えになった大切な言葉とストーリーを綴る「魔法の言葉」を連載。

ピアニスト 宮川 真由美さん

(取材日:令和2年1月)

 みやかわ・まゆみ 昭和41(1966)年5月9日生まれ。奈良市在住。大阪音楽大学ピアノ科卒業。3歳より鍵盤楽器に親しむ。ロックコンテスト奈良大仏フェスティバルでグランプリ受賞。大阪国際室内楽フェスタで、中国琵琶奏者エンキと共に銀賞受賞。クラシック、ジャズ、ラテン、邦楽や世界の様々なジャンルで共演を重ねる。躍動感溢れる演奏スタイルに、「躍るピアニスト」と呼ばれる。ラテンジャズユニットWu-Xing (ウーシング)で、全国各地で演奏。ザシンフォニーホールビッグバンド、メンバーとしては、7月20日ゲストにヴァイオリニスト古澤巌氏を迎えてザシンフォニーホールにて公演決定。Wu-Xing ニューアルバム『COLORES』、タワーレコード、HMV、Amazonで2月5日からネット販売開始。さらに春のツアーは下記にて開催!(4月1日=大阪 Mister Kelly's、2日=徳島 Music Bar Ricky、3日=天理 スタミナラーメン 本部、4日=岐阜高山 茶房蔵茂、6日=銀座 Swing、7日=横浜 Paradise Cafe)


すべてに感謝=ご縁をいただき出逢うすべての人に感謝。見聞き受け取る全ての情報を、(嬉しい事も悲しい事も)良くなる為のチャンスと受け取るための、私にとっての大切なキーワードです。      


 私のピアニストとしての道のりは、決して抜きん出て優秀であったわけではなく、常に周りの上手な人に憧れて、後ろからついて行く感じでした。今なお、どんどん生まれてくる優秀な若者の焚き付けがあり、さらに燃える私です。
 音大生時代は、広いジャンルの音楽に興味を持つあまり、他大学サークルのミュージカルの伴奏やお芝居の音響効果スタッフなど、寝る間も惜しんで演奏していましたが、学校の成績としては芳しくなく、今だから暴露しますが、卒業試験で弾いたプロコフィエフのソナタは、途中を忘れて即興で凌ぎました。クラシックでは許されない事ですよね。


《写真左》発表会でエレクトーンを弾く5歳の宮川さん《写真右》ラテンジャズユニット「Wu-Xing(ウーシング)」春には関東~関西ツアー、秋には龍田大社で奉納演奏。2月5日にニューアルバム「CORORES」が、全国ネット販売決定


 そんな私ですが、小学三年生の時に「教える人となりたいか、演奏する人になりたいか」と問われ、漠然とでしたが、「演奏する人になりたい」と答えた事を覚えています。
 演奏依頼をいただき、「やってみたい」と思ったら「できる、できない」と考える前に、お受けしちゃいます。この精神は小学四年生の時の出来事に由来します。ホテルで行われた親戚の結婚式。お料理に白玉の入ったお吸い物がありました。大好きな白玉は、後でゆっくり食べようと、残しておいたら、サッ!と下げられてしまって!そこから学んだのが「先手必勝」です。
 そのような仕事の受け方で、さまざまなご迷惑もおかけしてきました。大和西大寺にある、老舗ジャズ喫茶エリントンで演奏に初めて起用していただいた時も、ジャズをやってみたい一心だけで、やったこともなかったのにピアノトリオでお受けしてしまいました。今思えば、散々無茶苦茶なプレイであったと思い出されます。あれから30 余年、温かいママさんや、お客さまの見守りの中、バンドリーダーの忍耐とともに日々を重ねさせていただき、現在もエリントンで演奏させていただいております。
 小学生の頃から、仲間や先輩がカッコよく弾くジャズに憧れを抱いてましたが、当時のエレクトーンの恩師、中村安子先生からクラシックを勧められました。今となっては私の音楽表現の大きな土台となっており、子どもの時にオーケストラやクラシックの表現方法を学ばせていただけた事をとても感謝しています。
 「ピアノは執念なのよ」クラシックピアノを勉強するにあたり、音大時代の恩師、馬場嘉子先生の何気なくおっしゃった一言が、今の私の軸となっています。あの頃、悔し涙と共に厳しいと思ったレッスンは、プロになった今では、若い私に対して真摯にご指導くださった事がありがたく、本当に感謝の気持ちで一杯です。現在はNPO法人音楽の森の代表である荒井敦子先生のもとで、荒井先生の湧き出る泉のような発想力にワクワクしながら、お仕事させていただいています。
 演奏会場は日々さまざま。奈良ムジークフェストでは近鉄奈良駅前の路上で汗かき精一杯演奏する事も大いに粋に感じ、また、大阪のシンフォニーホールの調整の効いたピアノやパイプオルガンを弾かせていただくのも大変光栄で、全国各地のライブハウスで演奏させていただけるのもとてもありがたく感じます。これからも、命許される限り、大いに精進いたします。全てに感謝です。


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