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【ちょっとMITEYO!】
幻の水無月

 奈良をこよなく愛するコラムニストMが、奈良の「深~い魅力」を読者にお伝えしようと東奔西走する企画「ちょっとMITEYO!」。和菓子や伝統工芸、職人さんを訪ね歩きます。

幻の水無月

(取材日:令和元年6月)

 6月に入ると、和菓子屋さんの店先には、ういろうに小豆をのせた三角の「水無月」というお菓子が並びます。「水無月」は奈良のお隣りの京都が発祥です。神事「夏越祓(なごしのはらえ)」に当たる6月30日に「水無月」を食べる風習は、京都ではあまりにも見慣れた光景です。
 氷に似たお菓子を食べることで夏バテ予防、小豆は邪気払いといったいわれがあり、本物の氷が手に入らない庶民が考えた知恵でしょうね。四季の移り変わりを背景に、こういった日本の文化を知ることができるのも、和菓子の魅力だと思います。
 京都を習い、奈良でも「水無月」を販売するようになったそうですが、残念ながら奈良では、習慣になるほどの人気には至りませんでした。ですが、私は、毎年、習慣のように、菊屋さん(大和郡山市柳、☎0743―52―0035)の「水無月」を心待ちにしています。
 菊屋さんの「水無月」は、昨年、店頭に並んだのは予告なしのたった1日の店舗もあり、まさに幻です。三種類ある「水無月」のうち、私のお気に入りは、沖縄波照間産の黒糖を使った黒糖ういろうに、北海道と岡山備中の白小豆を使った「水無月」です。菊屋さんならではの丁寧な手仕事が生み出す上品なお味。
今年も「水無月」の販売予定はあるものの、販売日は未定。毒舌でおなじみのチコちゃんの言葉を借りると、ボーッと生きていたら見逃してしまいそうです。   (コラムニストM)

※「水無月」の販売日に関しては、直接お店にお問い合わせください。    
菊屋 本店
住所: 奈良県大和郡山市柳1丁目11
電話:0743―52―0035
定休日:元旦

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