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【ちょっとMITEYO!】
都跡(みあと)

 奈良をこよなく愛するコラムニストMが、奈良の「深~い魅力」を読者にお伝えしようと東奔西走する企画「ちょっとMITEYO!」。和菓子や伝統工芸、職人さんを訪ね歩きます。

都跡(みあと)

(取材日:平成30年10月)

  「納豆」と聞いて思い浮かぶのは何でしょうか?和菓子好きの私は「甘納豆」を想像しますが、ご飯に合う「糸引き納豆」が、よぎる人も多いでしょう。
 今回は、どちらでもない「味噌(みそ)納豆」を使ったお干菓子を紹介します。
 「味噌納豆」は、中国より日本に伝わり、その後、お寺を中心に保存食として重宝され、現在に伝承されているそうです。大豆に大麦を合わせ、塩を足し、麹(こうじ)菌で、手間隙かけて発酵させる。まさに、昨今ブームになっているスーパーフードですね。
 味は、赤味噌をよく炒ったような味で、中華料理で使う調味料の「豆鼓(とうち)」と、ルーツは同じような気がします。塩っけのある味噌納豆は、和菓子にぴったり。ほんのりと漂う塩加減は、誰もが大好きな甘じょっぱさで、病みつきになります。
 春日大社の祭事で供えられる神饌菓子「ぶと饅頭」が有名な「萬々堂通則」さん(奈良市橋本町、☎0742・22・2044)に、「大徳寺納豆」を上品に使ったお干菓子があります。
 色粉を使わず、自然の白餡(あん)豆と、あずきで色づけた二色のお干菓子。万葉の心を和菓子に織り込み味噌納豆を磁石にかたどった、なんとも上品な見栄えです。口の中でしっとりとほどける食感と、味噌納豆の塩気とのバランスが個性となり、また足を運びたくなるおいしさです。
 お抹茶にはもちろん、緑茶や、日本酒にも合うと思います。
 (コラムニストM)


萬々堂通則
住所:奈良市橋本町
電話:0742-22-2044

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