【ちょっとMITEYO!】
「あけぼ乃」 水まんじゅう
奈良をこよなく愛するコラムニストMが、奈良の「深~い魅力」を読者にお伝えしようと東奔西走する企画「ちょっとMITEYO!」。和菓子や伝統工芸、職人さんを訪ね歩きます。
あけぼ乃
(取材日:平成30年9月)
夏場、御所市付近を通ると水まんじゅうが食べたくなります。ビー玉のような透明感にプルンとした食感。清涼感を味わえる夏の和菓子です。
御所市では、太神宮のお祭りを皮切りに、浴衣を着て、水まんじゅうと、鯖すしを食べ、無病息災を祈り、夏を向かえる風習があります。50余年前のお祭りでは、一晩で水まんじゅうが1万個売れたというのですから、御所市のお祭りにはかかせないアイテイムなのでしょうね。
町内には、水まんじゅうを販売している老舗和菓子店が三軒あります。どの店もこだわりがあり、甲乙つけがたいおいしさですが、私は、口の中で葛がほどけ具合、小豆の風味を感じられる餡、最後にふわっと残る笹の香りのバランスが良い御菓子司「あけぼ乃」(御所市大広町、☎0745・62・2071)さんの水まんじゅうが好みです。
水まんじゅうは、その年の暑さにより販売期間が異なります。この記事が掲載された頃、まだ販売されているといいのですが『来年のお楽しみ』ってことになるかも?
ですが、ご安心ください!「あけぼ乃」さんには、水まんじゅうに匹敵するほど、いえ、それ以上におすすめしたい和菓子もあります。しっとりゆるめ、職人ならではの技で炊き上げた丁稚羊羹。外皮のサクサク感が、今まで食べた中で一番おいしいと思ったかりんとうまんじゅう。どちらも人気商品ですので、事前に売り切れのご確認を。
(コラムニストM)
あけぼ乃 住所:御所市大広町
電話:0745-62-2071