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大相撲秋巡業「香芝場所」で奈良に凱旋
「子どもたちに大相撲の世界を」

(取材日:平成28年8月)

 中学、高校の青春時代を奈良で過ごしたシンガーソングライターで俳優の大垣知哉さん(写真右)が、奈良にゆかりのある伝統を継ぐ人や一流のエンターテイナーたちと、奈良への思いを中心に対談します。

力士 德勝龍 誠さん

 目指せ三役―。奈良県出身で、大相撲幕内力士として活躍している德勝龍誠関が10月19日、大相撲秋巡業「香芝場所」で相撲発祥の地の奈良に凱旋する。同場所に向けての思いや自身の目標について、大垣知哉さんが草津巡業中の德勝龍関と対談した。強さと優しさを兼ね備えた德勝龍関の活躍を大いに期待したい。


 大垣 お疲れさまです。草津巡業は、満員御礼の大盛況ですね。10月には秋巡業「香芝場所」があり、奈良のファンは今から心待ちにしています。德勝龍関は、橿原市の相撲道場「けはや道場」出身とお聞きしています。何歳ぐらいから、本気で力士を目指そうと思われたのですか。
 德勝龍 キッカケは、小学4年生で参加したわんぱく相撲ですね。小学校の先生から勧められて申し込みました。全国大会まで進み、東京の両国国技館で相撲を取ったのですが、周りは本格的に相撲をやっている子たちで全然かないませんでした。3歳から柔道をやっていたんですけどね。でも、そこで負けたことが悔しくて、本格的に相撲を始めました。
 大垣 そこから「けはや道場」での練習が始まるのですね。練習は厳しかったですか。
 德勝龍 はい。「けはや道場」では、小学生の高学年になると、中学生と稽古をするので厳しかったですよ。小学生ではまだ体ができてなかったので、大人の体格になってきている中学2、3年生とは体格面が全然違います。
 当時は「何でや…」と思うほど、きついものでしたよ。でも、今となってみると強い人と戦うことでより成長できたことがわかり、とてもいい稽古をしていたのだと思っています。
 大垣 「けはや道場」では、現在、10人ほどの小学生の子どもさんたちが、稽古をしているそうですよ。
 德勝龍 へぇ~、それはすごくうれしい。「けはや道場」で稽古して、そこからプロになれるんだという私の姿をぜひ見ていただきたい。プロを目指す子どもたちがもっと増えるように成績を残し、注目されるよう頑張っていきたいですね。子どもたちには大相撲の世界が待っています。
 大垣 本当ですね。奈良は相撲の発祥地なのに、知らない方が多すぎます。德勝龍関に憧れ、大相撲の世界に飛び込む子どもさんが増えると素晴らしいですね。その意味でも秋巡業の「香芝場所」は、気合が入りますね。
 德勝龍 そうですね。以前奈良で開催したときは、十両から落ちて幕下だったので、今回は関取で帰れるのがうれしいですよ。応援してくれる人たちのためにも、9月場所では勝ち越して、いい成績を残して奈良に帰りたいです。
 相撲界に入ったときは十両以上、関取が目標だったんです。十両からは、幕内。幕内になった今は三役(大関、関脇、小結)力士になることを目標にしています。
 大垣 三役の德勝龍関を見たいです。僕も目いっぱい応援します。奈良県のマスコットキャラクター、せんとくんの化粧まわしを締めて頑張ってください。
 德勝龍 ありがとうございます。化粧まわしをいただくとき、普通にせんとくんの絵柄だと思っていたのですが、せんとくんが、四股を踏んでいる相撲バージョンだったのでびっくりしましたよ。奈良県のイメージカラーの若草色も使われていて、ここまで考えてくれた化粧まわしをいただき、ありがたかったです。
 奈良魂がこもっていて「ザ・奈良」という感じですね。今年は、まだ納得できる成績ではないので来場所は気合を入れていきます。
 大垣 これからの活躍、奈良での巡業を楽しみにしています。けがに気をつけて頑張ってください。奈良県のみんなが德勝龍関を応援しています。


 

とくしょうりゅう・まこと
 奈良県出身力士。小学4年生の時に同市の「けはや道場」で相撲を始める。中学卒業後は相撲名門校の明徳義塾高校に進学。大学4年生で木瀬部屋に入門。2009年の1月場所で初土俵を踏んだ。 2011年11月場所で十両昇進、2013年7月場所で、奈良県では戦後3人目となる新入幕を果たした。

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