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新しい革靴ブランド「KOTOKA」靴の産地奈良の認知度向上へ

奈良靴産業協同組合理事長 寺岡 章吾

(取材日:令和2年12月)

日本有数の靴の産地・奈良の認知度を高めていこうと、奈良靴産業協同組合は今年、県内の靴メーカー7社と共同で立ち上げた新しい革靴ブランド「KOTOKA」のネット販売を開始した。「KOTOKA」は、奈良らしさをコンセプトに、厚めの一枚革で成型。履くほどに〝味〟が出るよう仕上げている。理事長の寺岡章吾さんと、デザインコンサルティングとして協力する鈴木理也さんに、その特徴や今後の展開について聞いた。

 靴の市場での売り上げが減っていく中で、ネットやECサイトでの販売数が伸びてきているということから、県内7社が協力して今年3月から新しい奈良の革靴ブランド「KOTOKA」のネットでの限定販売が始まった。 KOTOKAは、奈良の靴ブランドとして商品を通じて奈良の靴の良さを知ってもらい、県内各メーカーの売り上げ向上に繋げる目的があり、寺岡さんは「奈良の革靴ということを知ってもらうために、他の革靴とは違う、特徴のある靴を作る必要があった」と話す。その特徴について鈴木さんは、「一般的な西洋由来の革靴を日本的な感覚で作ったらどうなるかといういことから考え始めました」と開発当時を振り返る。 KOTOKAの革靴は、素材の良さを生かすため厚手の一枚革を使い、縫い合わせも極力減らして裏も張らず、つま先部分に芯も入れていない。さらに素材の革には履けば履くほど〝味〟が出るものが選ばれている。 この製造方法は今まで県内の各メーカーで作られていた「履いたら型崩れしないようにする」という革靴の概念とは真逆のもの。一枚革を立体にしていくという点で、一般的なものよりも成型するのが難く、通常の革靴と比べると2~3倍は手間がかかっているという。 今までにない革靴のため、その良さを知ってもらうためには実際に手に取ってもらう必要があるがKOTOKAはネット販売のみ。寺岡さんは、実際に手を取ってもらうため体験イベントに出品し、現在は、大阪の高島屋で来年2月まで「KOTOKA展示体験コーナー」を実施している。 KOTOKAは、紳士靴のみの販売だったが、今月から婦人靴の販売が開始された。今後の展開について鈴木さんは「まだ未完成の部分もありますが、奈良の靴総合案内サイト『奈良の靴』(https://na ra-shoes.jp/)というウェブサイトを作り、KOTOKAの情報や共同製造を行う各社が作った靴を紹介しています。そういった発信を少しずつ充実させることで、靴の産地としての奈良の認知度向上に繋げていこうと考えています」と奈良の靴の知名度向上へ、その意気込みを語る。


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